高校に受かる気がしなくて…

兄「実は……今やってる教材なんだけど」

 

教材とは、毎月学校の進度に合わせて送られてくる通信教材のことです。

 

兄「あれだけで、高校に受かる気がしなくて」

 

私「そう? だってお兄ちゃんは成績が悪い方じゃないのに」

 

こんな相談は本来ならもっと前に来るかと思っていました。
けれど、お兄ちゃんは根が真面目なことと、要領がいいこともあって、いつもそこそこの成績を取り、志望校には問題ないと言われていたのです。

 

兄「うん、東高ならいけるって思ってる。だけど……」

 

私「もしかして、志望校が変わったとか?」

 

兄「俺、できるなら北高にチャレンジしてみたいんだ。北高の吹奏楽部に入りたい」

 

私「お兄ちゃん……」

 

この夏で終了する部活動でお兄ちゃんは吹奏楽を続けていました。
チューバを担当し、地元の大会で賞をもらったこともあります。

 

けれど、私は簡単に頑張ってね、とは言えませんでした。
ようやくお兄ちゃんが相談してきた理由が分かったのです。

 

次の『 家庭教師のトライとの出会い 』へ

 

 

 

家庭教師のトライショートストーリー 』を最初から読む